不動産売却のタイミングは税金に大きく影響します。同じ物件を売っても所有期間が1月1日時点で5年以下か5年超かで税率が約2倍異なります。本記事では短期・長期の区分の詳細と、売却タイミングの戦略を解説します。
5年を境に税率が変わる
不動産の譲渡所得は、譲渡した年の1月1日時点の所有期間が5年以下(短期)か5年超(長期)かによって税率が大きく異なります。
- 短期譲渡所得(5年以下):所得税30%+住民税9%=合計約39.63%
- 長期譲渡所得(5年超):所得税15%+住民税5%=合計約20.315%
所有期間の判定は「1月1日時点」
重要なのは「実際の所有期間が5年を超えたかどうか」ではなく、「譲渡した年の1月1日時点で5年を超えているかどうか」です。
例:2019年6月に購入した土地を売却する場合
- 2024年8月に売却 → 2024年1月1日時点の所有期間は約4年7ヶ月(5年以下)→ 短期譲渡所得
- 2025年2月に売却 → 2025年1月1日時点の所有期間は約5年7ヶ月(5年超)→ 長期譲渡所得
わずか数ヶ月の差で税率が約2倍変わります。売却を急ぐ場合でなければ、1月1日をまたいで6年目以降に売却することで大幅な節税が可能です。
取得日の判定
所有期間の起算点(取得日)は原則として引渡し日(鍵の受け渡し日)です。売買契約日ではない点に注意が必要です。ただし、建売住宅の場合は契約日・引渡し日の選択が認められる場合があります。
相続で取得した場合の所有期間
相続で取得した不動産の所有期間は、被相続人(亡くなった方)が取得した日から通算されます。例えば、親が30年前に取得した土地を相続した場合、子が相続後すぐに売却しても長期譲渡所得として扱われます。
3000万円特別控除との関係
居住用財産の3,000万円特別控除は所有期間に関わらず適用できます(短期でも可)。しかし10年超所有の居住用財産に適用される軽減税率(6,000万円以下の部分が約14%)は、3,000万円特別控除との組み合わせで使えるため特に有利です。
宅建試験のポイントまとめ
- 短期(5年以下):約39.63%、長期(5年超):約20.315%
- 判定は譲渡年の1月1日時点
- 相続取得は被相続人の取得日から通算
- 3,000万円特別控除は所有期間不問
売却タイミングの違いで税負担が大きく変わります。短期・長期の区分と1月1日時点判定のルールは宅建試験頻出のため確実に覚えましょう。


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