宅建士試験の「税・その他」分野では、不動産に関わる様々な税金が出題されます。不動産取得税・登録免許税・固定資産税・印紙税・所得税(譲渡所得)・相続税・贈与税など、多くの税目をそれぞれ個別に覚えるのではなく、横断的に整理することで効率的に対策できます。本記事では不動産に関わる税金を一気に整理します。
不動産取引の場面別・税金の発生タイミング
不動産の取得から保有・売却・相続まで、各場面でどんな税金が発生するかを整理します。取得時(購入・建築)には不動産取得税(都道府県税・取得後60日以内)と登録免許税(登記時・国税)が発生します。保有中には固定資産税(市町村税・毎年1月1日時点の所有者)と都市計画税(市街化区域のみ)が発生します。売却時には所得税・住民税(譲渡所得)と印紙税(売買契約書)が発生します。相続・贈与時には相続税(国税)または贈与税(国税)と登録免許税(登記時)が発生します。
各税の課税主体と根拠法の一覧
主要税目の課税主体と根拠法を整理します。不動産取得税は都道府県税で地方税法が根拠法です。登録免許税は国税で登録免許税法が根拠法です。固定資産税は市町村税(23区は都)で地方税法が根拠法です。印紙税は国税で印紙税法が根拠法です。譲渡所得税は国税で所得税法が根拠法です。相続税・贈与税は国税で相続税法が根拠法です。このように「国税か地方税か」「どの課税主体か」という視点で整理すると混乱しにくくなります。
非課税・軽減の横断整理
相続による取得の税務上の取り扱いを各税で比較します。不動産取得税は相続による取得は非課税です。登録免許税は相続による移転登記は1000分の4(売買の1000分の20より低い)です。固定資産税は相続に関係なく毎年1月1日時点の所有者に課税されます。所得税は相続で取得した財産に所得税はかかりませんが、その後売却した場合は譲渡所得税が課税されます。
住宅取得特例の横断整理
住宅取得に関する特例を税目別に整理します。不動産取得税では新築住宅は課税標準から1200万円控除、住宅用地は評価額の2分の1が課税標準となります。登録免許税では所有権保存登記は1000分の1.5、売買移転登記は1000分の3に軽減されます。固定資産税では新築住宅は3年間(中高層耐火は5年)税額の2分の1に軽減、住宅用地は評価額の6分の1(小規模)または3分の1(一般)が課税標準となります。所得税・住民税では住宅ローン控除として年末残高の0.7%を税額控除でき、居住用財産売却で3000万円特別控除が利用できます。
試験直前の最終確認ポイント
税・その他分野の試験直前確認ポイントをまとめます。各税の税率(不動産取得税3%・登録免許税1000分の20・固定資産税1.4%・印紙税は記載金額による)を確認しましょう。特例適用の要件(床面積・所有期間・居住用かどうか等)を再確認しましょう。非課税事項(不動産取得税の相続・固定資産税の非課税財産等)も確認が必要です。印紙税の課税文書と非課税文書の区別も忘れずに確認しましょう。税・その他分野は毎年3問程度出題され、確実に得点すべき分野です。横断的な理解を深め、試験本番では落ち着いて得点しましょう。


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