宅建試験の5問免除科目「建物」では、建物の構造や材料、耐震性に関する基礎的な知識が問われます。建築の専門知識がなくても、出題範囲は限られているため、重要ポイントを効率的に学習することで得点源にできます。
「建物」問題の出題内容
建物問題は毎年第50問(5問免除対象は免除)に出題されます。建物の主要構造(木造・鉄骨造・鉄筋コンクリート造など)の特徴、耐震基準の変遷、建物の各部位の名称と役割などが出題されます。
主要構造の種類と特徴
木造(W造)
木材を主要構造材とする工法で、日本の住宅で最も多く使用されています。主な工法には在来軸組工法(伝統的な柱・梁の構造)と2×4工法(ツーバイフォー:壁・床・天井のパネルで構造を構成)があります。
- 軽量で加工しやすく、日本の気候に適している
- 湿気・シロアリ・火災への弱さが短所
- 主に低層住宅(2階建て以下)に使用
鉄骨造(S造)
鋼材(鉄骨)を主要構造材とする工法です。軽量鉄骨と重量鉄骨があり、それぞれ低層から中高層建築に使用されます。
- 強度が高く、大空間・長スパンに適している
- 耐火性が低い(鉄は高温で強度が低下)ため耐火被覆が必要
- 工場や倉庫、高層ビルの骨格として多用
鉄筋コンクリート造(RC造)
鉄筋とコンクリートを組み合わせた構造です。圧縮力に強いコンクリートと引張力に強い鉄筋の長所を組み合わせています。
- 耐火性・耐久性・遮音性が高い
- 重量が大きく、基礎工事のコストが高い
- 中高層マンションや公共建築物に多用
鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)
鉄骨の周りに鉄筋コンクリートを配した構造で、RC造よりさらに強度が高いです。超高層ビルや橋梁などに使用されます。
耐震基準の変遷
耐震基準は建築基準法で定められており、大地震のたびに強化されてきました。
| 区分 | 適用時期 | 概要 |
|---|---|---|
| 旧耐震基準 | 〜1981年5月31日 | 震度5程度の地震で倒壊しない水準 |
| 新耐震基準 | 1981年6月1日〜 | 震度6強〜7でも倒壊しない水準 |
| 2000年基準 | 2000年6月〜 | 地盤調査義務化、基礎の仕様規定強化 |
中古住宅の売買では1981年以前の旧耐震基準建物か、それ以降の新耐震基準建物かが重要な判断基準となります。住宅ローン控除や不動産取得税の軽減措置の適用でも、耐震基準が重要な要件です。
建物各部位の知識
基礎の種類
- 直接基礎:地盤の良い場所で、直接地盤に建物荷重を伝える
- 杭基礎:地盤が軟弱な場合、杭を打ち込んで支持する
- べた基礎:建物の底面全体をコンクリートスラブで覆う(液状化対策に有効)
- 布基礎:柱や壁の下のみに設ける連続した基礎
宅建試験での出題ポイント
- 各構造(木造・S造・RC造)の長所・短所
- 旧耐震基準(1981年以前)と新耐震基準の違い
- 木造の在来工法と2×4工法の違い
- 鉄骨造の耐火性の低さ(耐火被覆が必要)
- RC造の特徴(圧縮・引張の組み合わせ)
まとめ
建物問題は各構造の特徴と1981年の耐震基準の改正が最重要ポイントです。「木造=軽量・シロアリ弱い」「鉄骨造=耐火性低い」「RC造=重い・耐久性高い」という特徴を対比して覚えましょう。耐震基準については1981年6月1日が境界線で、この前後で中古住宅の取り扱いが大きく変わることも押さえておきましょう。


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