共有とは何か
共有とは、一つの物を複数人が共同で所有する状態のことです。例えば夫婦で共同購入した住宅・相続で複数の相続人が取得した不動産などが典型例です。宅建試験では共有の変更・管理・分割請求などが出題されます。
持分
共有者それぞれが有する権利の割合を持分(共有持分)といいます。持分は共有者間の合意で自由に定めることができ(定めがない場合は平等)、持分は自由に譲渡・担保設定できます(他の共有者の同意不要)。持分の登記は可能です。
共有物の変更・管理・保存
共有物の行為は重要度によって必要な同意の範囲が異なります。
- 変更行為(共有物に変更を加える行為):全員の同意が必要。ただし形状または効用の著しい変更を伴わない変更は持分の過半数で決定可(2021年改正)。
- 管理行為(共有物の利用・改良):持分の価格の過半数で決定。
- 保存行為(共有物の現状維持):各共有者が単独で行える。
共有物の使用
各共有者は、共有物の全部について、持分に応じた使用をすることができます。共有者は、善良な管理者の注意をもって共有物を使用する義務を負います。他の共有者に対して使用の対価(使用料相当額)を支払う義務が生じる場合があります(特に自分の持分を超えて使用している場合)。
共有物分割
各共有者はいつでも共有物の分割を請求することができます(分割自由の原則)。ただし5年を超えない期間は分割しない旨の契約(不分割特約)を結ぶことができます(更新は5年以内で可)。共有者間で分割協議が調わない場合は裁判所に分割請求できます。
2021年の民法改正により、裁判所による分割方法として「賠償分割(全面的価格賠償)」が明文化されました。持分の過半数を持つ者が単独で取得し、他の共有者に持分に応じた賠償金を支払う方法です。
まとめ:共有の試験ポイント
共有の試験では①変更行為は全員同意(軽微な変更は過半数)、②管理行為は持分の価格の過半数、③保存行為は単独で可、④持分は単独で譲渡・担保設定可、⑤分割請求は各共有者がいつでも可(不分割特約は5年以内)の5点が重要です。2021年の民法改正で追加された内容(軽微な変更・賠償分割の明文化等)も試験に出る可能性があるため最新テキストで確認しましょう。


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