不動産広告には法律による規制だけでなく、業界の自主ルールである「公正競争規約」があります。宅建試験の5問免除科目の「景品表示法・公正競争規約」に関連する重要な内容です。不動産業界の自主規制の仕組みと主なルールを解説します。
公正競争規約とは
公正競争規約は、景品表示法に基づき、事業者団体が消費者庁長官・公正取引委員会の認定を受けて設定する自主規制ルールです。不動産業界では主に2つの規約があります。
- 不動産の表示に関する公正競争規約:広告の表示方法に関するルール
- 不動産業における景品類の提供に関する公正競争規約:景品の提供に関するルール
表示に関する主なルール
必要な表示事項
不動産広告に必ず記載しなければならない事項が定められています。主なものは以下の通りです。
- 物件の所在地・面積・価格
- 取引の形態(売主・代理・媒介の区別)
- 宅建業者の名称・免許番号
- 交通の利便(最寄り駅等からの距離・所要時間)
- 建物の構造・面積(新築の場合)
特定用語の使用制限
「完全」「絶対」「日本一」「最高」等の最上級・絶対的表現は、事実に基づかない限り使用できません。また以下の用語には使用条件があります。
- 「新築」:建築後1年未満かつ未使用のもの
- 「新発売」:初めて広告した段階(継続して広告中のものには使用不可)
- 「即入居可」:即時に入居できる状態にある場合のみ
禁止される表示
- おとり広告(成約済み物件の掲載等)
- 根拠のない最安値・最高品質の表示
- 実際の距離より近く見せる表示
物件の種別と表示ルール
新築マンション・新築建売住宅
新築物件の広告には、完成予定時期や入居可能時期、実際の完成前後の状況に応じた表示が求められます。未完成物件は「建築確認済み」等の条件を明示した上で広告できます。
中古物件
中古物件では築年数の表示が必要です。築年数不明の場合はその旨を表示します。また瑕疵(欠陥)がある場合はその内容を表示する必要があります。
インターネット広告のルール
ウェブサイト(不動産ポータルサイト等)での広告も公正競争規約の対象です。成約済みの物件情報を削除せずに掲載し続ける行為はおとり広告として規制されます。迅速な情報更新が求められます。
宅建試験での出題ポイント
- 「新築」の定義:建築後1年未満かつ未使用
- 徒歩所要時間は80m=1分(端数切り上げ)
- 広告に必ず記載すべき事項(免許番号・取引形態等)
- 公正競争規約は業界の自主規制ルール(景表法に基づく)
まとめ
不動産広告の公正競争規約は、消費者保護と健全な競争を確保するための重要なルールです。「新築の定義(1年未満・未使用)」「必要な表示事項」「おとり広告の禁止」は試験でも頻出です。法律による規制と自主規制の両方を組み合わせて覚えると効率的です。


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