おとり広告は、実際には売買・賃貸できない物件や存在しない物件を広告に掲載して顧客を誘引する不正な行為です。景品表示法・不動産公正競争規約で禁止されており、宅建試験でも出題されます。具体的な違反事例とペナルティを確認しましょう。
おとり広告とは
おとり広告とは、以下のような不当な広告行為です。
- 実際には取引できない物件(すでに成約済み・販売停止中)を広告に掲載する
- 存在しない架空の物件を広告に掲載する
- 実際には取引意思がない物件を広告する
目的は、良い条件の物件に見せかけて顧客を集め、実際には別の物件(条件が劣る)に誘導することです。消費者を欺く行為として厳しく規制されています。
景品表示法での規制
景品表示法では、おとり広告は「不当な表示」として禁止されています(不当表示の一類型)。違反した場合は消費者庁から措置命令が出され、課徴金(不当表示に係る売上の3%)の納付が命じられる場合があります。
不動産公正競争規約でのおとり広告の定義
不動産の表示に関する公正競争規約では、以下のいずれかに該当するものをおとり広告として禁止しています。
- 物件が存在しないために、実際には取引することができない物件に関する表示
- 物件は存在するが、実際には取引の対象となり得ない物件に関する表示
- 物件は存在するが、実際には取引する意思がない物件に関する表示
宅建業法との関係
宅建業法でも誇大広告(第32条)が禁止されており、物件の所在・規模・形質・現在または将来の環境・交通の利便・代金・借賃等について著しく事実に相違する広告を行うことは禁止されています。違反すると指示処分・業務停止処分・免許取消しの対象となります。
おとり広告の防止策
おとり広告を防ぐための実務上の対策:
- 成約・契約済みの物件は速やかに広告を取り下げる(ポータルサイトの掲載停止)
- 広告内容と物件情報の整合性を定期的に確認する
- 担当者だけでなく管理職・コンプライアンス担当がチェックする体制を整える
宅建試験のポイントまとめ
- おとり広告は景品表示法・公正競争規約で禁止
- 違反には措置命令・課徴金(売上の3%)
- 宅建業法でも誇大広告禁止(32条)
- 「存在しない」「取引できない」「取引意思がない」物件の3類型
おとり広告は消費者被害に直結する重大な違反行為です。3つの類型と景品表示法・宅建業法それぞれのペナルティを把握しておきましょう。


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