宅建試験の「5問免除」科目では、土地と建物の分野から各1問出題されます。土地の地形・地盤の特徴と、建物の構造種別(木造・S造・RC造・SRC造)の違いを理解することが攻略の鍵です。本記事では試験頻出のポイントを徹底的に解説します。
5問免除科目の効率的な学習法は5問免除攻略をご覧ください。
土地の地形と特徴
宅建試験では、各地形の特徴と安全性を問う問題が出題されます。地形ごとの特徴を整理して覚えましょう。
山地・丘陵地
| 地形 | 特徴 | 宅地としての適否 |
|---|---|---|
| 山地 | 傾斜が急峻、地表の起伏が大きい | 宅地不適(崩壊・地すべりの危険) |
| 丘陵地 | 山地よりなだらか、地盤は比較的良好 | 造成次第で宅地可能 |
| 台地・段丘 | 平坦で水はけがよい、地盤が安定している | 宅地として最適 |
| 低地 | 河川沿い・海岸沿い、湿地・軟弱地盤 | 宅地不適(水害・液状化リスク) |
低地の種類
- 沖積低地:川が運んだ土砂が堆積した低地。軟弱地盤で水害リスクが高い
- 三角州:河口付近に形成される低地。軟弱地盤・水害リスクあり
- 谷底低地:谷の底の平坦地。洪水・地すべりの危険
- 後背湿地:河川の自然堤防の背後にある低湿地。非常に軟弱
- 旧河道:かつて川が流れていた跡。地盤が軟弱で液状化しやすい
地盤の種類と液状化リスク
液状化現象とは
液状化とは、地震の際に砂地盤が振動により液体のように流動する現象です。地下水位が高い緩い砂地盤で発生しやすく、建物の倒壊・沈下などの被害をもたらします。
液状化が起きやすい地盤
- 砂地盤(緩い砂):最もリスクが高い
- 埋立地:砂・廃棄物等で埋め立てられた土地
- 旧河道:かつての川底の砂地盤
- 干拓地:海や湖を干上げた土地
- 盛土地:土を盛り上げた箇所
液状化しにくい地盤:岩盤・硬い地盤(台地・洪積台地)は液状化のリスクが低いです。
地盤沈下・崖崩れの危険地形
- 崖崩れ(斜面崩壊):急斜面の下部・急傾斜地に隣接する土地
- 地すべり:粘土層・火山灰層の上に乗った土地
- 土石流:谷の出口・扇状地の先端部
- 地盤沈下:軟弱地盤(後背湿地・旧河道・埋立地等)
宅地に適した土地・不適な土地
宅地として安全な土地
- 台地・洪積台地の上部:地盤が安定、水はけがよい、洪水リスクが低い
- 段丘:河岸段丘や海岸段丘の上部は地盤安定
- 丘陵地の平坦部分:適切な造成を行えば宅地として利用可能
宅地として注意が必要な土地
- 谷底・旧河道:軟弱地盤、液状化・洪水リスクあり
- 扇状地の末端:地下水が湧出しやすく湿地状になることがある
- 後背湿地:最も軟弱な地盤の1つ。宅地不適
- 急傾斜地・崖下:崖崩れ・土石流のリスクあり
- 埋立地・造成地:地盤強度の確認が必要
ポイント:「台地・段丘が安全、低地・谷底・旧河道が危険」という基本原則を押さえましょう。
建物の構造種別
宅建試験では、各構造の特徴と適した用途を問う問題が出題されます。
木造(W造:Wood)
| 特徴 | 内容 |
|---|---|
| 材料 | 木材(柱・梁等) |
| 重量 | 軽量 |
| コスト | 低コスト |
| 耐火性 | 低い(燃えやすい) |
| 耐震性 | 補強なしでは低い。耐震補強が重要 |
| 適用建物 | 一般住宅、小規模建物 |
鉄骨造(S造:Steel)
| 特徴 | 内容 |
|---|---|
| 材料 | 鋼材(H形鋼等) |
| 重量 | RC造より軽量 |
| 耐火性 | 熱に弱い(耐火被覆が必要) |
| 耐震性 | 変形性能が高い(粘り強い) |
| 適用建物 | 工場・体育館・大型店舗・中高層建物 |
鉄筋コンクリート造(RC造:Reinforced Concrete)
| 特徴 | 内容 |
|---|---|
| 材料 | 鉄筋+コンクリート |
| 特性 | 鉄筋(引張)とコンクリート(圧縮)の弱点を補い合う |
| 耐火性 | 高い(コンクリートが鉄筋を保護) |
| 耐震性 | 高い |
| 重量 | 重い(地盤への負担大) |
| 適用建物 | マンション・中低層集合住宅・学校・病院 |
鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造:Steel Reinforced Concrete)
| 特徴 | 内容 |
|---|---|
| 材料 | 鉄骨+鉄筋+コンクリート |
| 特性 | S造・RC造の特性を組み合わせ |
| 耐火性・耐震性 | 最も高い |
| コスト | 最も高い |
| 適用建物 | 超高層ビル・大規模建物 |
耐震基準(新耐震基準:1981年6月以降)
建物の耐震性は、建築確認を取得した時期によって「旧耐震基準」と「新耐震基準」に分かれます。
| 区分 | 適用時期 | 基準概要 |
|---|---|---|
| 旧耐震基準 | 1981年5月31日以前に確認申請 | 震度5強程度で倒壊しないことが基準 |
| 新耐震基準 | 1981年6月1日以降に確認申請 | 震度6強〜7程度で倒壊しないことが基準 |
重要:新耐震基準の施行は「1981年(昭和56年)6月1日」です。この日付は頻出なので必ず覚えましょう。
新耐震基準に適合した建物は、不動産取得税の軽減措置・住宅ローン控除の対象となる場合があります。
耐震診断・耐震補強
- 旧耐震基準の建物は耐震診断が推奨される
- 1981年6月以前に建てられた建物でも、耐震改修を行い新耐震基準に適合することを証明すれば各種優遇を受けられる
過去問パターン3つ
パターン①:地形の安全性
問:台地は、水はけがよく地盤が安定しているため、宅地として最も適した地形の1つである。
答:○(台地・段丘は宅地として適している)
台地は洪水リスクが低く、地盤が安定しており宅地に最適です。低地・谷底・旧河道とは対照的です。
パターン②:液状化リスク
問:砂地盤は液状化のリスクが高いが、岩盤は液状化しない。
答:○(砂地盤が最も液状化しやすく、岩盤はしない)
液状化は緩い砂地盤・埋立地・旧河道で発生しやすく、台地や洪積台地の硬い地盤・岩盤では発生しません。
パターン③:建物構造の特徴
問:鉄筋コンクリート造(RC造)は、木造に比べて耐火性・耐震性が高く、主にマンション等に使用される。
答:○(RC造は耐火・耐震性が高い)
超高層ビルにはSRC造が使われます。「RC造→マンション」「SRC造→超高層ビル」という組み合わせを覚えましょう。
まとめ
土地の形質・地盤・建物の構造の重要ポイントをまとめます。
- 宅地に適した土地:台地・段丘(地盤安定・水はけ良好)
- 宅地に不適な土地:低地・後背湿地・旧河道・急傾斜地
- 液状化しやすい地盤:砂地盤・埋立地・旧河道
- 木造(W造):軽量・低コスト・耐火性低
- 鉄骨造(S造):工場・体育館等、変形性能高い
- RC造:耐火・耐震性高、マンション等に使用
- SRC造:最高の耐火・耐震性、超高層ビル
- 新耐震基準:1981年6月1日以降に確認申請した建物
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